健康診断内容の解説

それぞれの健診の内容を簡単に解説します。
一部の検査は、別のコースへのオプションとしての追加も可能です。オプションについてはこちらをご覧ください。

詳しい内容については、直接お尋ねください。

便の検査を行い、寄生虫の有無や腸内細菌のバランスの異常(主に下痢時)を検査します。
可能でしたら、当日の便を持参いただくと確実です。

健康診断の当日に、検査する便が不十分な場合は、糞便検査を別の日に実施します。

〔線虫症、吸虫症、条虫症、原虫症など〕

尿の性状の観察、成分の検査を行い、尿に関わる病気のチェックを行っていきます。
尿の比重(濃さ~薄さ)尿の臭気や色、酸性度(pH)、タンパク質の有無、尿糖の有無、尿沈渣などを検査します。
当日、できれば朝一番の尿を採ってきていただきます。
採尿が大変そうであれば、ご相談ください。

※たんぱく尿が確認された場合には、尿たんぱく質の精査(UPC:尿蛋白-クレアチニン比の測定)をお勧めします。

健康診断の当日に、尿を採れなければ、尿検査を別の日に実施します。

〔腎臓の障害(急性障害/慢性腎臓病)、尿結石のリスク、尿路感染の有無、尿路から出血する疾患、糖尿病など〕

四肢の関節や筋肉の状態、神経学的な異常の有無を検査します。
関節の状態、筋肉の状態、四肢に関連する神経の異常等、歩行機能/姿勢維持機能に関わる、いわゆる整形外科的な異常の検査です。
異常が疑われる場合では、レントゲン検査をお勧めします。

眼の状態の健診です。
顔全体も含めた見た目の観察、眼の内部の観察、眼の神経学的検査、涙量計測、圧測定等を行います。

〔白内障、緑内障、眼の炎症性疾患、涙量の異常、神経の異常、視覚の評価など〕

検査センターに血液を送り、全身状態を把握する一助にします。
(※血液検査で、健康状態や全ての病気が調べられるわけではありませんのでご注意ください)

CBC:血液中の細胞(赤血球、白血球、血小板)を調べます。

〔貧血の有無や程度、炎症やストレスの有無、血小板の不足の有無、等〕

血液化学検査:一般的に言うところの「血液検査」のことです。

〔脱水、免疫の状態、腎臓病、肝機能、胆のうの異常、血糖値の異常、一部の代謝異常や内分泌疾患など〕

血液化学検査の詳細はこちら(準備中です)。

ナトリウム(Na)、カリウム(K)、クロール(Cl)を測定します。
腎疾患、内分泌疾患、代謝異常、脱水、消化器疾患などで変動します。

高脂血症の指標です。コレステロール(基本コースに含まれています。)とセットで評価します。
犬や猫では、主に内分泌疾患で問題になることが多いです。
一部の動物では、生まれつき中性脂肪が高いこともあります。
食後に上昇するため、絶食時に測定する必要があります。

甲状腺ホルモンは、体全体の新陳代謝を促進する働きを持つホルモン(内分泌物質)です。
多すぎても、少なすぎても具合が悪くなります。
中年齢以降では、犬では甲状腺機能低下症が、猫では甲状腺機能亢進症が多くなります。

心臓の負荷の指標です。高い値は心臓に負荷がかかっていることを意味します。
聴診、心臓の画像診断(レントゲン、超音波検査)などと合わせて、総合的に判断します。

健康診断の基本項目に含むレントゲン検査は、胸部(循環器、呼吸器の評価が中心)と腹部(腹部臓器の評価が中心)です。

心臓の超音波検査では、心臓の機能を大雑把に評価します。
〔心筋の厚み、心室・心房のサイズ、心臓の弁の形状や動き、逆流の有無、収縮力等〕

腹部の超音波検査では、腹腔内の各臓器の形状や大きさの評価を行います。
〔肝臓、胆のう、脾臓、腎臓、副腎、子宮・卵巣(雌)、膀胱、前立腺(雄)、胃、十二指腸、膵臓、空回腸、リンパ節等〕

腹部の超音波検査では、腸管内に多くの食事が存在することで検査の妨げになる可能性があります。可能でしたら絶食状態での検査をお勧めします。
検査が大変そうな子に対しては、鎮静して検査することもできます。ご相談ください。